森まなび活動レポート:2022年12月11日(日)「池の観察会 ~ 第一回 親子でつくろう トンボの楽園 in 修善寺」

レポート

2022年12月11日(日)に「2022年度 親子でつくろうトンボの楽園 in 修善寺」の第一回「池の観察会 」の森まなび活動(里山の環境教育活動)を開催しました。レポートをお送りします。

7組15名の方にご参加いただきました。お天気にも恵まれ、里山での気持ちの良い時間を過ごすことができました。写真にて当日の様子をお伝えします。

こどもたちと一緒に、トンボが心地よく生きていける環境を創っていくこの企画、まずは、これから創っていく池(水たまり)の紹介からはじまりました。これから整えていく場所の、作業前の段階の観察です。

そして、こどもたちに池や流れに網を入れ、いま水の中に棲んでいる生き物を採集してもらいました。

採集した生き物を集めて観察。さてどんな生き物がいたかな?

オニヤンマ、ヤブヤンマのヤゴなどが観察されました。トンボってどんな生き物?トンボの棲む水場はどんなところ?などを資料をもとに説明を受けて、トンボの池づくりのしかたを学びました。

そのあと二つの作業を体験してもらいました。トンボの池づくりと、安定した水辺環境をつくるための周辺の土壌改善作業を短時間ずつのお試し体験。

トンボの池づくり体験では、流れてきた土砂が溜まっている池(水たまり)の泥さらいです。

泥さらいのあとには、池の湧き出し口から水が流れ出るのが観察できるようになりました。

泥さらいのあとの水の流れの様子

土壌改善作業では、地面に水が染み込みやすい環境をつくるために、長いドライバーを地面に挿して細い穴を開けたり、移植ゴテで窪みをつけたり、溝を掘ったりの作業を体験しました。それはさながら、セミの幼虫やミミズやモグラなど地面のなかに穴を開けてが、自分たちで生きやすい環境をつくるのに似ています。

土壌の通気浸透改善処理を行うことで、地面にちゃんと水が染み込むようになって、生き物の命を潤しながら、土の中で水が浄化されて、やがて沢や池の水となってくんだよ、というお話をしました。

その場所は、土をむき出しにしないで、さいごに落ち葉でマルチング。

これで、初回のプログラムは終了しました。さいごに子どもたちに体験を振り返って話をしてもらったところ「トンボやいろんな虫をいっぱい観れてたのしかった」、「ちょっと掘っただけで川の水がドバドバでてくるのがおもしろかった」「川を掘ってみて結構土砂で埋まっているのがわかった」などの感想が聞けました。自分のしたことがすぐに成果となって現れてくるのが、楽しいようでした。大人の方にも「自然に囲まれた中でこどもと一緒に何かをやっていくことを見て、そして、こどもたちの『もっとやりたい』との声を聞いて、素晴らしい取り組みだなと思った」との感想をいただくことができました。

これでプログラムは終了したのですが、こどもたちの「もっとやりた~い」の声に応えて、なんと作業継続!土砂に埋もれて水の流れが見えなくなっているところを、こどもたち自らすすんで、ザクザク掘り進め、みるみるうちに水の流れを作り出してくれました。

こどもたちの自発的なエネルギーに驚かされて、感動してしまいました。こどもたちの楽しそうな姿を見ることができとても嬉しかったです。

池づくりや沢の整えは、こどもにも目に見えて成果が体験できる楽しい取り組みです。ぜひ近隣の多くの親子さんにご参加いただけると嬉しいです。次回2月19日(日)から本格的に池づくり作業をおこないます。

参加者の方が本日の様子を動画にまとめてくれましたので、さいごにその動画を掲載します。動画作成ありがとうございます!

*本プログラムは一般社団法人 コンサベーションアライアンス・ジャパン「アウトドア環境保護基金」2022年度前期助成プログラムにより運営しています