里山の環境改善講座「タケノコ掘りと沢の整え」レポート ~ トンボ・ビオトープ【3年目】第五回

里山の環境改善講座「タケノコ掘りと沢の整え」レポート ~ トンボ・ビオトープ【3年目】第五回 レポート

2025年4月27日()に行われた「タケノコ掘りと沢の整え」のレポートをお送りします。3年目となるトンボ・ビオトープ・プロジェクトの第五回となります。

3組7名の方にご参加いただきました。写真にて当日の様子をレポートします。

タケノコ掘り!と銘打ちましたが、今年は近年稀に見る不作の年のようで、全くと言っていいほど新しいタケノコが見当たりません。そろそろ出るだろうと期待しつつ4月を過ごしましたが、ビックリするほど出ませんでした。昨年はたくさん出たのに、こんなこともあるんですね。タケノコを期待してお越しいただいたお客様には大変申し訳無い限りでした。

そのあと恒例のビオトープ観察。季節ごとの生物の表れを観察します。

そのあとビオトープ環境の維持のため、メンテンナンス作業をお願いしました。細い水路の泥が溜まってしまう箇所の泥上げ作業です。訪れる度に、小さなメンテナンスを重ねていけば環境が育っていきます。また、この時期に見られる山野草(キンラン、ギンラン、ササバギンランなど)の観察も行いました。

お昼を挟んで、沢の整備作業を行いました。2月3月に引き続き、沢の下流に作った池が泥で埋まってしまわないように、上流部の護岸づくりです。

以下は施工前の写真です。昨年の大雨時に流れてしまった石が沢を埋めるようにゴロゴロ転がっています。この石を用いて護岸を作っていきます。

水脈についての考え方や施工方法などを説明してから、沢に入って石組み、石積みを行いました。自然の働きと調和しながら安定する護岸づくりを目指します。

そしてできあがり。7~8mの長さの立派な護岸ができました。水の流れるところは石積護岸、その上部はシガラ組み護岸のしあがりです。斜面から流れてくる土砂を受け止めながら、周囲の木々の根と一体になりながら、今後安定した護岸に育っていくはずです。

ひとつの構造物が完成するまでを体験することで、達成感を感じてもらえたようでした。

このイベントのあと5月に入って結構な雨量の雨が降る日もありましたが、沢に土砂が流れることはなく安定した景色を保っていました。成果が感じられます。

今後も続けていきます。ぜひご参加ください。

*本プログラムは一般社団法人 コンサベーションアライアンス・ジャパン「アウトドア環境保護基金」2024年度前期助成プログラムにより運営しています