2025年6月29日(日)、3年目を迎えた「トンボ・ビオトープ・プロジェクト」の第七回講座を開催しました。今回は「里山ツアーとビオトープ・メンテナンス」をテーマに、1組2名の方がご参加くださいました。
少人数開催ということもあり、参加者のペースに合わせて、じっくりと自然に向き合う時間を持つことができました。ビオトープの観察や学習に加えて、初めての方にも好評の里山ツアーも実施。自然と深くふれあえる一日となりました。
まずは、ビオトープの周りを探索しながら、水辺の生きものたちを観察。池に網を入れて「ガサガサ」と呼ばれる手法で、水生昆虫やヤゴ(トンボの幼虫)を採集しました



続いて、沢筋をたどるミニツアーを実施。ビオトープを潤す清らかな沢筋をたどり、スダジイの大木にふれ、里山の多様な自然環境について五感で体感しました。



里山ツアーのあとには、じっくりとビオトープについて学んでいただきました。なぜビオトープをつくるのか、どうやってビオトープをつくるのか、どうしてトンボのビオトープなのかなどなど。そして図鑑や顕微鏡でトンボの種を見分けるコツなどを体験していただきました。


昼食をはさんで午後はビオトープづくりの実践へ。今回は、以前整備した池のメンテナンスに取り組みました。土手が崩れて水深が浅くなった池がイノシシのヌタ場にされてしまい、ビオトープの機能を失っていました。その池の周りに石垣を組んで土手を安定させて、池の床を掘り水深を確保しました。
作業に集中するあまり、施工前、施工中の写真がありませんが、終わったあとは参加者から「すごくたのしかった!」との声もいただきました。


作業中には、ビオトープにオオシオカラトンボの成虫が飛来。オスが縄張りをめぐってオニヤンマとバトルを繰り広げ、メスが何度も産卵する姿が見られました。昨年まではヤゴ(幼虫)は見られても、成虫が現れることはほとんどありませんでした。少しずつ自然が回復していることが実感できる、うれしい瞬間です。
以下は産卵の映像です。映像は不鮮明ですがぜひご覧ください。
トンボ・ビオトープ・プロジェクトは、地域の自然を未来に引き継ぐための、小さな一歩です。環境を学び、実際に手を動かし、自然の声に耳を傾ける。そんな時間を一緒に過ごしてみませんか?
今後も講座は継続して開催します。ご興味のある方は、ぜひご参加ください!
