2025年7月27日(日)、「トンボ・ビオトープ・プロジェクト」3年目の第八回講座を開催しました。今回は「里山ツアーと沢の整え」をテーマに、2組3名の方がご参加くださいました。
里山ツアーでビオトープ観察
いつものようにビオトープ周りの里山ツアーから開始です。夏真っ盛りの暑い中の開催でしたが、里山の中は街中と比べるとはるかに涼しく、快適な環境でした。
いつものように池に網を入れて「ガサガサ」をして、水生昆虫やヤゴ(トンボの幼虫)を採集しました




オオシオカラトンボ、オニヤンマ、ヤブヤンマなどのヤゴが安定して棲み着いています。トンボの抜け殻も見つかり、ここで羽化したことが確認できました。3年目の今年は、かつては見られなかったトンボの成虫が飛び回る姿が度々見られるようになりました。だいぶトンボたちにこの環境が認知されたようです。
その後、沢周りの環境を観察して回りました。


里山に生育するエンシュウムヨウランなどの希少種を観察したり、沢の水源となる湧水に触れたりしました。湧き出す水は清涼で冷たいものの、雨が少なく水量がだいぶ少なくなってきていました。
顕微鏡観察と学習タイム
その後、先ほど採集したヤゴたちについて顕微鏡で観察したり、図鑑での説明を受けたりと、トンボの見分け方などの学習を行いました。顕微鏡で見ると、精巧にできた生物の形態がつぶさに観察できてとても興味深いものでした。


午後は沢の護岸整備を実践
昼食をはさんで午後はビオトープづくりを実践。今回は、上流部の沢の護岸の整備に取り組みました。
前日に大きな石を動かして、仕込みをしておきました。岸から沢筋へ降りる箇所で、いつも降りにくく不便だったところに、大きな石を護岸と石段を兼ねて据えました。三又とチェーンブロックを使って100kgを超える石を複数据え付けました。


その場所を当日はみんなで仕上げていきました。写真でその流れをお伝えします。







この後、表面に稲わらや落ち葉で覆って(マルチングして)仕上げました。おかげさまで、沢筋にも降りやすい護岸ができあがりました。今回はこれにて終了。ビオトープ上流部もまだまだやることはありますが、だんだん形が見えてきました。
自然を未来に引き継ぐ小さな一歩
トンボ・ビオトープ・プロジェクトは、地域の自然を未来に引き継ぐための、小さな一歩です。環境を学び、実際に手を動かし、自然の声に耳を傾ける。そんな時間を一緒に過ごしてみませんか?
今後も講座は継続して開催します。ご興味のある方は、ぜひご参加ください!
