修善の森 ホタルの里づくり 2026年度

修善の森 ホタルの里づくり 2026年度
修善の森 ホタルの里づくり 2026年度

概要

静岡県伊豆市修善寺の里山、半経寺山(8.1ha)の北西の沢で、わずかに自生するゲンジボタルの生息環境を整えるビオトープ整備を行います。ホタルの保全にとどまらず、水と空気の流れを整えることで沢そのものを健全にし、森から川、海へとつながる流域保全の拠点モデルの構築を目指す取り組みです。3年計画の1年目にあたります。

プロジェクト名修善の森 流域の水といのちを育むホタルの里づくり
実施期間2026年4月1日〜2027年3月31日(3年計画の1年目)
活動場所静岡県伊豆市修善寺 半経寺山 北西の沢
助成TOTO株式会社「第21回TOTO水環境基金」

活動説明

半経寺山は、天城山系から駿河湾へと注ぐ狩野川の水源林のひとつです。半経寺山に降った雨は、2本の沢を通じて狩野川へ流れ込み、やがて駿河湾へと至ります。源流の森を健やかに保つことは、流域全体の環境を支えることにつながります。

その半経寺山も、土中の水と空気の流れが滞り、土壌の浸透性が低下しています。里山として使われなくなったこと、周辺で現代土木による開発が進んだことが重なった結果です。雨が降れば一気に増水し、降らなければ渇水する。大雨で表土が流出し、沢は土砂で埋まり、生きものの生息環境は痩せていきます。この8年、山全体で水脈の整備を進めてきましたが、沢の環境にはまだ回復の余地が残されています。

本事業では、北西の沢にわずかに自生するゲンジボタルの生息環境を整えるビオトープ整備を行います。木杭を打って土中の水の動きを促し、石や丸太といった自然素材で流路と地形を安定させる。土に水が貯えられ、少しずつ湧き出すようになれば、一年を通じて流量の安定した沢になります。幼虫が育つ流れを確保し、上陸して蛹になれる岸をつくり、産卵に必要な水際の環境を整える。あわせて、ゲンジボタルとその餌資源となるカワニナの生息状況をモニタリング調査し、科学的なデータに基づいて整備を進めます。

水が常に湧き、表土を流さず、流れの安定した沢を取り戻すこと。その結果としてゲンジボタルが生きられる環境が戻ってくること。ホタルは目的ではなく、環境全体の健全さを映す指標として位置づけています。

また、沢沿いに散策路と観察路を設け、地域の方々が気軽にホタルを見に来られる場所をつくっていきます。整備した環境を地域に開き、守り育てる仕組みへとつなげることも、この事業の目標です。

あわせて、地域住民や学生を対象とした環境教育イベントを開催し、流域保全の視点を広く共有していきます。

記録

環境教育イベントの記録

回日付内容参加人数記事
第一回2026/6/13(土)「ホタル観察会とホタルの里づくりワークショップ」9名案内
レポート
第二回2026/8/28(金)静岡大学・信州大学大学院生フィールドワーク受入14名レポート
第三回2026/11/23(月・祝)「森と海のつながり体験学習会」視察団体受入

整備活動の記録

日付作業内容参加者
2026/8/23(日)下流部 測量1名
2026/8/24(月)中流部 測量1名
2026/9/1(火)下流部 イベント後の後施工1名

活動の目的と目標

目的

ー 源流の森における、流域一体としての環境保全活動拠点の創出
  水源の森と沢の環境を保全し、生物多様性の向上を図る。

ー 現代の価値観に即した、新たな里山利活用の推進と保全の実現
  散策路や観察路を整備して地域に開き、里山の価値を活かした保全の循環をつくる。

目標

項目目標値達成値
活動回数14回
活動参加人数51名
環境教育参加人数50名
ゴミ回収量100kg
保全・整備面積6,500㎡

※ ホタルおよびカワニナの生息数の定量的目標については、3年間での整備を想定するため、初年度の生息状況調査に基づき次年度以降に設定します。

設計資料

下流部の平面図(現況および施工)

下流部の施工図

中流部、上流部と、設計が完了次第、随時掲載します。


本企画はTOTO株式会社「第21回TOTO水環境基金」の助成により運営しています