森づくり活動レポート:2023年3月16日「トンボの池づくりの準備とシガラ土留めづくり」

レポート

「2022年度 親子でつくろうトンボの楽園 in 修善寺」のイベント準備を兼ねて、沢周りの整備活動を行いました。

今月のイベントの準備は、もう先月におこなってしまったので、4月以降の池づくりの準備を行いました。砂防ダムの水の出口部分、沢の流れの最終地点の池づくりの準備です。大雨のときに沢に棲む生き物たちが、砂防ダム出口からつづくコンクリート水路に流出してしまいかねない地点なので、この沢の生き物たちの命の受け皿として、一番大地な部分でもあります。

整備前に水の底を網でガサガサすると、それまでほとんどみられなかったミズムシ(カメムシ科の水生昆虫)がたくさん発見されました。命が増えている手応えが感じられます。

そのあと川床の泥上げをしつつ、岸部分からの水の湧き出しを確認しながら、池を拡張するために切土をしていきました。岸の低い位置から水の湧き出しが数か所確認されました。砂防ダムが作られてから数十年で、水の流れが土砂で埋まってしまったことが想像されます。

ここが一番大きな池となるので、子どもたちと一緒に池を完成させるための準備作業も時間がかかります。

沢筋一体を周遊できる観察路をつくるため、里山の環境改善を兼ねた水脈整備造作も行いました。

といった造作を施すことにより、水と空気が土中で動くことで植物の根がちゃんと育ち、この土手が安定地形となることを狙っています。

こつこつと少しずつ里山の整備作業が進んでいます。こうした森づくりの活動にも、多くの方のご協力をいただけると嬉しく思います。

この里山に生える大木、シイノキやアカガシのナラ枯れ(高木枯れ)の現象はまだ止まりません。トンボのビオトープづくりは、こうした木々の健康を回復させる環境改善の取組みであり、健康な自然環境を次世代に伝えていくための取組みでもあります。

*本プログラムは一般社団法人 コンサベーションアライアンス・ジャパン「アウトドア環境保護基金」2022年度前期助成プログラムにより運営しています