◯ごあんない
里山の環境改善講座の本年度第三回を開催します。この講座では、里山に残る自然環境をよりよくし次世代に繋いでいくために、土壌の水と空気のめぐりを整える「大地の再生」の視点による施工法を実践作業でお伝えしています。
今回のテーマは「高木の樹勢回復」です。ビオトープづくりをしている沢筋の斜面を登り、尾根筋まで行くと、樹齢100年を超えるであろう高木が林立しています。幹直径100cm前後、樹高30m以上ある、この地域を優先する高木樹種、アカガシ、スダジイ、モミノキの大木が並ぶ姿は壮観で、周辺地域でも稀な景観を見せてくれます。
これらの高木が、ナラ枯れ、高木枯れと言われる全国的な現象により、衰弱した状態にあります(なかには枯損してしまったものもあります)。ここ数年の環境整備の活動により樹勢がいくらか回復傾向にあるようにも感じていますが、まだまだ一進一退の状況です。
その原因は、雨が降っても地面に水が染み込まず、水と同時に動く空気が土の中を巡らないこと、いわゆる土壌の水脈機能が低下していることにあると考えられます。そのため植物の根は水を吸えず、呼吸ができずに樹体が弱っていく、とりわけ土に深く根を張る高木から弱り、枯れていくという現象になって表れます。
本来健康な森林では、高木が大きく枝葉を広げ、その懐で、中高木、中木、低木、草本を守るように階層的な植生を育み、その懐の深さによって植物以外の多様な生物を育んでいます。高木が失われ階層が一段階減ると、それに頼る多くの生物が失われてしまうことになります。
今回の講座は、土壌の水と空気のめぐりを善くする土壌の環境改善造作を、高木の生える斜面や尾根で実施して、高木の元気を回復する取組みとなります。
初日は1日かけて、土壌のできるだけ深い層までの改善を目指した本格的な作業を、二日目は半日、子供もできる土壌の浅い層の改善のための作業を行います。地域の自然環境を守りたい方、里山の自然環境に触れたい方、「大地の再生」的な施工にご興味・ご関心のある方など、どうぞ奮ってご参加ください。
このトンボ・ビオトーププロジェクトの一年間の計画はこちらからご覧ください。
◯日時と場所
3月23日(土) 9:00-15:00(延長の可能性あり)
3月24日(日)10:00-12:00(延長の可能性あり)
伊豆市修善寺半経寺山(修善寺総合会館駐車場集合後、山林入り口まで各自の車で移動)
雨天中止(前日までに催行決定します、中止の際はメールにて連絡)
◯おもな対象と参加申込み
3月23日(土)
屋外作業ができる方(環境改善施工にご関心のある方、ビオトープづくりにご興味のある方)
定員 10名様まで(先着順、定員になり次第受付終了)
3月24日(日)
大人から子供まで(環境改善施工にご関心のある方、ビオトープづくりにご興味のある方)
(小学生以下のお子様の場合は保護者同伴でお願いします)
定員 20名様まで(先着順、定員になり次第受付終了)
以下のボタンより、フォームに必要事項をご記入の上お申し込みください。
◯作業内容とタイムスケジュール
3月23日(土)
8:30 修善寺総合会館駐車場集合、山林入り口へ移動
8:50 受付
9:00 オリエンテーション(挨拶、里山の現況解説、作業説明等)
9:20 樹勢回復のための環境造作
12:00 昼食
13:00 つづき
14:40 振り返り、片付け
15:00 解散(延長の可能性あり)
3月24日(日)
9:30 修善寺総合会館駐車場集合、山林入り口へ移動
9:50 受付
10:00 オリエンテーション(挨拶、里山の現況解説、作業説明等)
10:20 子供もできる樹勢回復のための環境造作
11:45 振り返り、片付け
12:00 解散(延長の可能性あり)
◯講師・スタッフ
馬場 龍一(ネイチャーガイド、ビオトープ管理士)
梶野 章貴(ビオトープ管理士)
高橋洋平(大地の再生ライセンス認定者、環境再生医中級)
◯料金
無料
◯持ち物・服装
弁当、飲み物、長袖、長ズボン(ダニがいることがあるので、つるつるした生地がおすすめです)、手ぬぐい、着替え、腰道具(剪定ばさみ、剪定のこぎり等、貸出あり)、作業靴(長靴の貸出あり)、作業手袋(貸出あり)など
◯写真撮影について
当日はプログラムの様子を撮影いたします。後日、インターネットやチラシ等に掲載する場合がございます。写真掲載不可の場合は、当日高橋までお伝えください。
◯コロナ等感染症対策について
屋外イベントのためマスクの着用の励行はいたしませんが、常識的な衛生管理をお願いします。また、体調がよくない場合(例:発熱・咳・咽頭痛・味覚障害などの症状がある場合)は参加を見合わせてください。
◯主催
修善の森プロジェクトの会
お問い合わせはフォームよりお送りください。